
考察『真夜中乙女戦争』|世の中への欺瞞|愛について|簡単なあらすじ
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最近読みました。面白いです。
文章が新しくて、新鮮で、独特で引き込まれました。
こういう独特なのが読みたかったーという感じです。
人生に悩んでいる人、世界に不満がある人、愛を考えたい人におすすめの本です。
簡単なあらすじ
退屈な日常を過ごしていた私は、かくれんぼ同好会に出逢います。
そして先輩に出逢い、徐々に惹かれていきます。
黒服とも偶然に出逢い、真夜中乙女戦争の計画をともに実行することになります。
おすすめのシーン
- 「…大学生から社会人になる時だけ個性が問われ、社会人からはもう二度と個性を問われることはない。…」36ページ
就活を控える人にはとりわけ刺さる言葉だと思います。私も今就活を控えているので、とてもはっとさせられました。結局、全てのものに意味はない。このメッセージが、所々のエピソードで語られます。日常の1コマも、長い目で見た夢や目標も思い悩むほど大事なものではないのかもしれません。
- 「…「目の前にいる相手に何をしたか、何をしようとしたか、結果、何ができたか。それだけが全てなんだ。」…」223ページ
黒服が、目に見えるものには意味がないと口にした後に言った言葉です。長い人生、何にでもなれるようで、なんでもできるようで実は何も意味はない。それよりも今何ができるかの方が大事だ。というメッセージを受け取りました。未来に目標を持つこと、過去にすがること、これらは必要ないもので、それよりも今何がしたいか、すべきかを考えてみようと思いました。それが何になるかはまだわかりませんが、未来のことで思い悩むくらいなら今好きなようにしたほうが楽しそうですよね。
東京タワーの意味
東京タワーは私の憧れでした。
でもそれは憧れであるとともに、別になくても構わないものだったのではないかなと思います。
「すべては終わる。おまえには意味はない」という言葉が繰り返されていることから、憧れは意味のないものであり、終わらせても何も問題はないということだと考えました。
また、私は先輩に憧れを抱いていました。
それは東京タワーと同じ「愛」なのかはわかりませんが、憧れているものは守りたいと思うとともに破壊してしまいたいとも思うものなのかもしれません。
さらに、文脈から東京タワーは黒服であったと推測できます。
破壊を望んだのも僕であったとわかります。
この解釈は1番大事なものであるとともに、1番難しいと思います。
モヤっとしたものがあるままでもいいと思いますし、1人1人に解釈があってもいいものだと思います。
私は、この無駄ばかりの世界で求めてしまう愛の意味を感じました。
人物像の考察
私
どこにでもいる普通の大学生。
のようで、心のどこかにそれを変えたいという意思と確固たる信念を持っている。
今までは何もしていなかった、でも何かをすることを望んで、偶然と運命によって何かをした時に、本当の自分を見つける。
社会にそぐわない裏の自分を発見していく。
そんな主人公のように見えました。
先輩
私と似たところもあり、永遠の憧れでもあり、、
近いけれど届かない感じ。
自分の芯を持っていて、好きなように生きている。
でも普通の部分もあるんですよね、、
世の中から外れているように見えるけど、ちゃんとその世界で生きている。
そこもちょうどいい感じでかっこいいです。
黒服
はっちゃけたこともできる、頭も切れるカリスマな印象があります。
この人がやること、考えることは全て正しいのではないかと思ってしまうほどです。
だから現実と真逆の存在であることで、現実のつまらなさを皮肉している。
どうなってもいいと思っているから、どんなことでもできる。
そんな考えを持った人物だと思います。
まとめ
この本は映画化されると聞いて、手に取りました。
表紙に惹かれたのとタイトルに惹かれました。
本の内容は、圧倒的にいまどきな感じ。
現実を否定し、理想郷を見るような、美しい作品です。
きっとこの新しさに面白さを感じると思いますし、若い人たちが読みやすい本でもあると思います。
ぜひこの世界観を楽しんでほしいなと思いました。
真夜中乙女戦争
参考・引用
『真夜中乙女戦争』著 f、発行 KADOKAWA、2018年4月28日 初版発行、ISBN 978-4-04-896241
映画ホームページ↓
https://movies.kadokawa.co.jp/mayonakaotomesenso/
※画像は映画『真夜中乙女戦争』公式ツイッターから引用しています。
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